2012年5月19日土曜日

ウォルト・ディズニー・カンパニー - Wikipedia


ウォルト・ディズニー・カンパニー(英語:The Walt Disney Company、NYSE:DIS)は、アメリカ合衆国のエンターテインメント会社である。

本業の映画の製作やテーマパークの経営を中心に、三大ネットワークのひとつである放送局のABCやスポーツ専門放送局ESPN、インターネット・ポータル「go.com(Walt Disney Internet Group・旧infoseek)」などを傘下に納めるメディア系総合企業である。

ABCやESPNなどの放送局を傘下に納め、世界有数のメディア・エンターテインメント系総合企業体となっている。

会長兼最高業務執行役員はロバート・アイガー、上級業務執行副社長兼最高財務役員はジェームス・ラスロ、筆頭株主はスティーブン・P・ジョブズ・トラストである[1]

本社はカリフォルニア州バーバンク[1]。ニューヨーク証券取引所に上場し[1]、ダウ平均株価の銘柄にも選ばれている。略称は DIS[2]

同社のキャッチフレーズは、「我々が最上に掲げる目標は、株主価値の創造です」である[3]

2008年2月まで続いた次世代DVD戦争では、容量の大きさやプロテクトの強さから終始Blu-ray Discのみを支持していた。製品化に関してはBlu-ray Disc陣営でも最も、高画質化に力を入れている。

最初の経営は、1923年10月16日に、ウォルト・ディズニーとロイ・O・ディズニーの共同経営ではじまった。しかし、第2次世界大戦で会社が軍の私物となってロイは退社し、ウォルトの単独経営でなんとか映画製作は続行された。1938年9月29日に、カリフォルニア州法に基づく法人を設立し、1945年にロイが代表取締役社長として戻り、ウォルトは代表取締役会長となって再び兄弟の共同経営となる。

1966年、ウォルトが亡くなり、高齢のため引退を考えたロイはウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート計画を実現するために会社に残って社員たちを指揮した。1968年からロイは代表取締役会長となり代表取締役社長職はドン・B・テータムが引き継いだ。

1986年2月6日に「ウォルト・ディズニー・プロダクション」(Walt Disney Productions)は「ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー」へ商号変更し、同年11月24日に、カリフォルニア州法に基づき設立された法人から、デラウェア州法人として「ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー」が再設立された。

1971年にウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートが完成し、その2ヶ月後、ロイは亡くなり、ドンが代表取締役会長となり代表取締役社長職はウォルト側近のE・カードン・ウォーカーが引き継ぎ、1980年からはドンが経営執行委員会議長に、ウォーカーが代表取締役会長にそれぞれ赴き、ウォルトの長女の夫ロナルド・W・ミラーが代表取締役社長に就任した。

フロリダ建設資金のため市場へ放出した株式がソール・スタインバーグに買い集められて1984年には騒動が発生、対応を誤ったミラーは失脚した。パラマウント映画社長のマイケル・アイズナーを会長、ワーナー・ブラザーズ元社長のフランク・ウェルズを社長として迎え入れ、「奇跡」と呼ばれた発展を遂げることになる。

キャピタル・シティーズ/ABCインク買収に絡み、1995年7月28日に「ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー」が100%子会社としてDCホールドコ・インクを設立し、1996年2月9日に「ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー」は「ディズニー・エンタープライゼズ・インク」へ、「DCホールドコ・インク」はザ・ウォルト・ディズニー・カンパニーへ各々商号変更した。

[編集] 映画製作

ウォルト・ディズニー社は創業以来、多くの傑作アニメ映画を生み出してきた。世界初のトーキーアニメ、長編アニメ、カラーアニメなど歴史に残る業績を残したが、ウォルトの死後(1966年)低迷し、1990年代に再び黄金期を迎えた。復活の立役者は当時映画部門の責任者だったジェフリー・カッツェンバーグである。彼は伝統的なディズニー・アニメを再建する一方で、CGアニメ時代の到来を受けて、ピクサー社との提携を実現した。しかし1994年にカッツェンバーグはディズニーを辞職しドリームワークスの設立に関わることになり、ピクサーとも製作方針の食い違いなどから不仲になっていった(関係の悪化は当時のディズニーCEOであったマイケル・アイズナーが原因であるとの見方が強い)。ピクサーもディズニーとは『カーズ』� �最後に契約を終了する予定だったが、2005年にアイズナーがCEOを退任したことにより、関係を再び修復。そして2006年5月5日、ディズニーはピクサーをM&Aにより買収し、ディズニーの完全子会社となった。なお、アップルコンピュータに加えてピクサーのCEOでもあるスティーブ・ジョブズは、株式交換によってディズニーの筆頭株主になると共に役員に就任した。

映画製作は、ウォルト・ディズニースタジオ・モーション・ピクチャーズ・グループによって行われている。同グループにメジャーレーベルとしてはウォルト・ディズニー・ピクチャーズ、タッチストーン・ピクチャーズの2つ、インディペンデントとしてミラマックスとハリウッド・ピクチャーズ(ミラマックスは配給も含む)の4つの製作部門があり、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズが主にアニメーション映画やファミリー向け(主にMPAAレイティングG相当)映画を、タッチストーン・ピクチャーズやミラマックス・ハリウッド・ピクチャーズが主にその他の実写映画を担当している(例外あり)。

2006年7月、ディズニーは、実写映画製作本数を年間20本ペースから12~13本ペースまで落とすことが発表された。2010年1月を以ってミラマックスも閉鎖となったが、2009年にドリームワークスとの提携を発表し、2011年から同社制作の実写作品をタッチストーンが配給することになった。

なお『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(2006)から新しいウォルト・ディズニー・ピクチャーズのロゴムービー(3DCG)を見ることができる。

[編集] ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ

※表中の年はアメリカの公開年

[編集] アニメーション映画

[編集] ウォルト・ディズニー・スタジオ製作

[編集] 実写映画

[編集] タッチストーン・ピクチャーズ

[編集] ハリウッド・ピクチャーズ

[編集] ミラマックス

[編集] スタジオジブリ

1996年に日本のスタジオジブリと戦略的提携を結び、もののけ姫以降の長編アニメーション映画作品への出資と、アジアを除く全世界での映画配給権、日本を含む全世界でのビデオソフト販売権をWDCとウォルト・ディズニー・ジャパン(WDJ)が有している。海外配給はミラマックスまたはウォルトディズニー・ピクチャーズが行っているが、作品が再構成されるような編集は行われていない。

日本においては殆どのジブリ作品をビデオソフト化した「ジブリがいっぱいCOLLECTION」シリーズを、1998年よりWDJが「ブエナビスタ ホーム エンタテインメント」名義で発売しているが、1980年代以降のディズニースタジオ作品のビデオソフトで使われるDisney・シンデレラ城・ミッキーマウスのシンボルマークを用いたタイトル映像は挿入されず、ジブリが製作した短編タイトル映像が使われている。2009年発売の「崖の上のポニョ」からは「ウォルト ディズニー スタジオ ホーム エンターテイメント」名義となった。

[編集] テーマパーク・リゾート関連事業

ディズニーは、ウォルト・ディズニー・カンパニーにある4つの主要事業部門の1つである「ウォルト・ディズニー・パークス・アンド・リゾーツ」を通じて数々の映画を題材にして世界中でディズニーパークや、ディズニーパークのコンセプトをクルーズ船に応用した"テーマクルーズ"「ディズニー・クルーズ・ライン」や、本格的な会員制リゾートクラブ「ディズニー・バケーション・クラブ」、世界各地への体験型学習を含んだ旅行プログラムを提供する「アドベンチャーズ・バイ・ディズニー」などのリゾート施設・旅行代業を運営している。

※「東京ディズニーリゾート」(およびTDR関連の催事)はライセンス契約により、オリエンタルランドが経営・運営、それ以外は全てディズニー・パークス&リゾーツの子会社・関連会社が運営している。

[編集] ウォルト・ディズニー・パークス・アンド・リゾーツ


ゲームキューブ用のNFSカーボンのマッスルカーのロックを解除する方法

[編集] テーマリゾート

  • アメリカ国内
  • 海外(アジア地域)
  • 海外(ヨーロッパ地域)

[編集] テーマクルーズ

  • ディズニー・クルーズ・ライン(フロリダ州~カリブ海クルーズ)

[編集] 会員制リゾートクラブ

  • ディズニー・バケーション・クラブ
    • Disney's Saratoga Springs Resort & Spa
    • Disney's Beach Club Villas
    • The Villas at Disney's Wilderness Lodge
    • Disney's BoardWalk Villas
    • Disney's Old Key West Resort
    • Disney's Vero Beach Resort
    • Disney's Hilton Head Island Resort

[編集] 旅行代理業

  • アドベンチャーズ・バイ・ディズニー

[編集] 関係会社(主なもの)

[編集] スタジオ・エンタテインメント

  • Walt Disney Pictures(ディズニーブランドによる映画製作)
    • Walt Disney Animation Studios(アニメーションの製作)
    • Pixar Animation Studios(CGアニメーションの製作)
    • DisneyToon Studios(アニメーション製作)
  • Touchstone Pictures(実写映画製作)
  • Hollywood Pictures(実写映画製作)
  • Miramax Films(独立系系映画製作・配給)
  • Walt Disney Studios Motion Pictures Internastional(グループ(うちディズニー、タッチストーン)製作映画などの配給会社)
    • Walt Disney Studios Home Entertainment(グループ製作映画などのソフト化)
    • Dsiney Theatrical Productions(ミュージカル・演劇などの製作・上演)
    • Disney Music Group(グループの音楽事業の統括)
      • Walt Disney Records(音楽出版)
      • Hollywood Records(音楽出版)
      • Lyric Street Records(音楽出版)

[編集] パーク&リゾート

  • Walt Disney Parks and Resorts(パーク・リゾート事業の統括)
  • Walt Disney Imagineering(パーク・アトラクションの企画・クオリティー管理など)
  • Walt Disney Attractions(アトラクションの開発など)

[編集] メディア・ネットワーク

[編集] 放送

  • Disney-ABC Television Group(グループのテレビ放送事業統括)
    • ABC Television Network
      • ABC,inc.(全国ネット系放送局)
        • ABC News(ABCの報道部門)
        • ESPN on ABC(ABCのスポーツ部門はESPNが担当している)
        • ABC Family(ABCのファミリー向けチャンネル)
    • Disney Channel Worldwide(ディズニー・エンタテインメント総合チャンネル)
      • Toon Disney(Disney Channel配下のディズニー・アニメーション専門チャンネル)
    • SOAPnet
    • ABC Studios(ABC番組の製作)
    • Walt Disney Television Animation(ディズニーのテレビ用アニメーション製作配給)
    • Disney-ABC Worldwide Television(グループ製作テレビ番組の米国外での製作・配給)
    • Disney-ABC Domestic Television(グループ製作テレビ番組の米国内での製作・配給)
    • Walt Disney Television International(ディズニーブランドテレビ番組の米国外での製作・配給)
  • The Radio Disney Network (ディズニーのラジオ放送部門)
  • ESPN(スポーツ専門チャンネル)
  • Lifetime Entertainment Services
  • A&E Television Network(芸術系専門チャンネル)

[編集] プロスポーツチーム

[編集] 幼児教材

1998年にジュリー・エイグナー・クラーク(Julie Aigner-Clark)が起業し、2000年に正式にディズニー傘下の子会社となった。「3歳までの幼児の情操教育」を題目に、ビデオや玩具、絵本など多岐にわたりディズニーブランドで商品展開している。

2006年5月、この「ベイビー・アインシュタイン」の掲げる「教育効果」が何ら根拠のないものであるとする「米国小児科学会」の報告をもとに、人権団体「Campaign for a Commercial-Free Childhood(CCFC)」が「連邦公正取引委員会(FTC)」に対して販売差し止めを求めて提訴。2009年秋に、ディズニー社に対する、2004年6月から2009年9月まで販売された「ベイビー・アインシュタイン」ビデオの代金払い戻し命令を勝ち取った。

これに対し、ディズニー社はこの判決の後、報復として「CCFC」のメンバーをハーバード大学系の「子供精神衛生センター」から追い出すよう圧力をかけたことが報じられている[4]

[編集] その他

  • ディズニー・コンシュマー・プロダクツ・グループ
  • ウォルト・ディズニー・インターネット・グループ

など、事業は広範囲に渡っている

[編集] ウォルト・ディズニー社と人種差別、著作権

[編集] ディズニー社と著作権問題

ウォルト・ディズニー社は、自社作品の著作権とその維持・擁護に非常に執着しており、過剰さがしばしば批判されている[5]

これはウォルト・ディズニーの、かつてミッキーマウス以前の看板キャラクターだったウサギのキャラクター「オズワルド」の版権がすべて配給側のユニバーサル映画のものになったという過去の苦い経験からきたものである。そのため、ウォルトは著作権に非常に敏感になり、彼の死後も会社の方針として残り続けている。

アメリカの「著作権延長法」は、ミッキーを始めとする主要なキャラクターの著作権が切れる直前に、保護期間を延長する旨定める改訂を繰り返している。一私企業の都合で法律が改変され(ロビイストが議会へロビー活動を行なっているであろうことは論を俟たない)、あくまで既得権の維持に執着する強引さに対する皮肉の意味を込めて「ミッキーマウス保護法」とも呼ばれている[6]。なお、日本法人ウォルト・ディズニー・ジャパンでは外部の使用は一切認めない方針[7][8]

同人誌やファンサイトなどの二次創作の世界では、ディズニー社の著作権に対する厳しい態度を考慮し、ディズニー社に関連する二次創作物の執筆・発行は強く忌避され、成人向けのみならず一般向けまでも厳に規制されている。さらに、ディズニーのキャラやアニメについて述べる際、検索エンジンに引っかかりにくくするよう「某D社」「Dランド=ディズニーランド」「なんとかランド」「あのネズミ(=ミッキーマウス)」「ネズミーランド」など、意図的にボカシた表現をする場合も少なくない。

ディズニー社のキャラクターの多くは、「すでに著作権を失効した古典」から拝借したキャラクターであり、『ディズニー社は「著作権の消滅したキャラクターを元に、自社で新たに著作権を発生させて儲けている」にもかかわらず、自分たちの著作権が失効することは許さない』とは、ディズニー社が永年浴び続けている批判である。そもそもパブリック・ドメインの思想を無視し、人類の文化遺産を私企業が私物化するディズニー社の姿勢自体が、文化の発展を阻害する反社会的行為であるとの批判も強い[9]

[編集] ディズニー社による原典の脚色

ディズニー社が版権を所有するキャラクターの多くは、アジア・ヨーロッパなど各地に存在する童話・神話・民話に立脚している。

原作とする各国の物語は何らかの史実であったり、教訓を教える内容や、現代の目から見て残酷な描写であるもの、結末が悲恋・悲惨であるもの、性的要素を前提とした物語などを、多岐にわたって内包しており、時代時代の民族の文化を色濃く反映したものとなっている。

一方、ディズニー映画は製作方針を「子供たちに夢がある物語でなければならない」としており[10]、これに沿って原典・原作の物語をキリスト教的道徳観とディズニー独自の解釈に基づき、そのほとんどをより低年齢層の子供向けに[11]脚色・美化している。

こうしてディズニー社によって映画として再生された古典のほとんどは、原作・原典の物語が「WASP社会・キリスト教会に媚びている[12] 」といわれるほどに改変されており(善玉や主人公は全て白人、悪玉若しくは善良でも無学な役は全て有色人種に設定)、原作・原典が伝えようとしている本来の意味や、物語の本質そのものを根底から変更していて、これを伝承主体である民族や国民の文化の否定・侮辱であるとするさまざまな団体・民族が、実際にディズニー社へ激しい抗議運動を行う結果となっている。

国際的人権団体「ニュー・インターナショナリスト」(New Internationalist)は、こういった古典や伝承の、白人視点からの「ディズニー式改竄」を、「心地よい歴史(palatable history)」と呼んでいる[13]

[編集] ディズニー社の人種・性差別姿勢

また、こうした原典改変と並行した、白人視点を中心とした世界観による制作姿勢が人種差別、性差別に立脚しているとの批判も根強い[11]

アメリカの風刺雑誌『Cracked』のウェブ・サイト版の主筆であるベン・ジョセフは、「最も人種差別的な九大ディズニーキャラクター」(The 9 Most Racist Disney Characters)として、作品別に

  1. 「チューズデイ」(Mickey Mouse and the Boy Thursday)
  2. 「リーマスおじさん」(南部の唄)
  3. 「インディアンたち」(ピーター・パン)
  4. 「ケンタウルスのひまわり」(ファンタジア)
  5. 「シャム猫の双子のギャング」(チップとデールの大作戦)
  6. 「キング・ルイ」 (ジャングル・ブック)
  7. 「カラスたち」(ダンボ)
  8. 「セバスチャン」(リトル・マーメイド)
  9. 「アラジン」(アラジン)

の9つのキャラクターを挙げている。そのすべてが黒人やインディアン、東洋人など、白人以外の人種のステレオタイプ[14] なカリカチュア、また白人至上主義の反映として、内外の民族団体、人権団体から抗議と批判を受け続けている代表格である。

また『Cracked』は、ディズニー映画のキャラクターには

  1. 許容できないほどに不快なもの
  2. 少しばかり対人種的に鈍感なもの

の2種類の描かれ方があるとしており、その一例として、『リトル・マーメイド』の蟹のセバスチャンが、「確実に後者の範疇に当てはまる」としている。

「ニュー・インターナショナリスト」は、ディズニー社の作品と商法は、子供たちに人種偏見と差別意識を植え付け、洗脳する「Disney dream machine」であるとし、これをその刊行物において「ネズミの罠」(The Mousetrap)と呼んでいる[15]


スパイダーマン2の戦いの舞台はどこにあるの

ディズニー映画においてよく批判の対象となるのが、その覚えやすい主題歌である。「有害な歌詞内容を含むこれらの歌が、子供たちの頭に一旦入ってしまうと、容易に追い出すことができない」とは、「ニュー・インターナショナリスト」やインディアン団体「アメリカインディアン運動(AIM)」など[16] 多くの団体が指摘している問題である[17]

また、女性に対する性差別面での問題として[13]

  1. どれだけの冒険が描かれようと、最後は結局(白人)男性との結婚によって物語が終わる
  2. 結婚こそが女性の人生で最も価値のあるものである
  3. 原典や、史実のヒロインの人間的な個性を無視して、あくまでロマンチックな恋愛物語にまとめてしまう

という、ディズニー映画のヒロイン共通のステレオタイプが、女性の社会的立場を狭義に押しつけるウォルト・ディズニー社長伝来の男性優位思想の反映[18][19]、また地球規模の「ディズニー化」(Disneyfication)の典型として、多数の人権団体、女性団体から根強い抗議を受け続けている。

2006年、シーク教徒の男性ミュージシャンSukhbir Channaが、「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」の音楽スタッフ面接を受けた際に、「ターバンとあご髭はディズニーにはふさわしくない」として不採用とされたことに対し、「宗教差別を受けた」として100万ドルの賠償を求め提訴した。Channaは前年に同施設からターバンを脱ぎ、髭を剃るよう強要されたのちに解雇されていて、これが2度目の採用申請だった。対するディズニー社は「差別はなかった」として無視する構えを採った。これに対し2008年6月、「アメリカのシーク教徒の正当な防衛と教育の基金(SALDEF)」が同氏の支援を表明、集団訴訟となった。彼らは「ディズニーはターバンを被るキャラクターで何百万ドルも儲けているくせに、従業員にはターバンを被るなという。これは偽善だ」と批判。Channaの弁護士はユダ� ��人として、「もしユダヤ人が面接を受けたら、ディズニーはヤームルカを脱げというのか」と批判、『アラジン』でのアラブ人差別事件も引き合いに出される係争に発展しつつある[20]

2009年8月、イスラエルでは、「テルアビブ・シネマテーク」で開催された「アニメーション、コミック&カリカチュア・フェスティバル」において、上記したようなディズニーのヒロイン像が議題に上り、その典型として「長いまつげにバービーのような容姿とパッチリした目をし、彼らの王子様の到着を待つ誇り高いヒロイン」というステレオタイプなキャラクターが強く非難されている。また、「ディズニー映画のいくつかが、現実離れしたアラブ人キャラクターに象徴される反ユダヤ主義と性差別の関係を底流としており、そのイメージの多くが西洋社会の子供たちにとって、幼年期の主要部分を占めている」として、ユダヤ人社会からも児童教育におけるディズニー映画の悪影響が批判されている[21]

またウォルト・ディズニーは、反同性愛者としても知られており、その死後においてもなお、ディズニー映画の悪役の多くにステレオタイプな同性愛者の暗喩が指摘され、批判を受けている[22] 。2010年3月10日、ディズニー社は、同性愛者の雇用拡大を要求する同性愛者団体「PFOX」や、その支援団体からの要求を、株主投票98%の反対決議で拒絶した。「PFOX」は、「元・同性愛者」という括りによる譲歩案で、雇用規制の緩和を提案していた[23]

[編集] 問題視されている作品例とその内容

原作・原典を大きく逸脱したディズニー社による製作と販売姿勢は、原作を知らない世代が「これがオリジナルだ」と勘違いしてしまうことや、原作にない独自の続編も製作し、「原作を逸脱しすぎている(イメージが乖離している)」とする研究者、ファンからの抗議批判を常に惹き起こしている。また同時に、白人中心の人種差別的内容に対する抗議批判も絶えない。

1932年にウォルト・ディズニーによって出版された年次刊行絵本『1932 MICKEY MOUSE ANNUAL』(現在絶版)の挿話『A BLACK OUTLOOK』は、ウォルト・ディズニー社長の人種差別思想の証左とされている。その内容は、ミッキーマウスとミニーマウスがアフリカへ赴き、野蛮な黒人(ニガーと連呼されている)から命からがら逃げ出すというものである。

1937年公開の『白雪姫』の主人公白雪姫は、ディズニー社の性差別的キャラクターのステレオタイプな代表として、根強い批判を受け続けている。人権団体「ニュー・インターナショナリスト」は自分を救い、世話してくれた小人たちには目もくれず、白人の王子様の到来を待ち続けるこの白雪姫の差別姿勢と共に、このヒロインを『シンデレラ』や『眠れる森の美女』と同様に、「男性がやってくるのをひたすら待つだけのお気楽な主婦である」としている[13]

1940年公開の『ファンタジア』では、白人のケンタウルスの蹄を磨く召し使いとして黒人のケンタウルス、「ひまわり(Sunflower)」が登場する。このキャラクターは黒人奴隷の典型として批判と抗議を受けたが、1960年以降の再リリースでは、ディズニー社はこのキャラクターを意図的に削除し、なかったものとする姿勢をとっており、さらなる批判を受けている。

1941年公開の『ダンボ』に登場し、主人公のダンボをいじめる「うすらバカ」な4羽のカラス(クロウ)は、「ジム・クロウ法」に引っ掛けた[24] 、まさに黒人の暗喩、ステレオタイプであるとして根強い批判を受けている。このカラスたちは南部黒人特有の訛り[25]で喋り、当時黒人社会で人気のあったスタイルの音楽に合わせて歌を歌う。一方、サーカスにおける黒人描写は、無個性でのっぺらぼうなモブキャラクターに終始している[26]

1943年公開の、『空軍力の勝利』(Victory Through Air Power)は、当時アメリカ合衆国と敵対した日本とドイツの「徹底爆撃による完全消滅」を訴える(2年前に第二次世界大戦に続いて太平洋戦争が勃発していた)、同名のプロパガンダ本にウォルト・ディズニー社長が賛同し、積極的に自ら陣頭指揮をとってテクニカラーで制作した戦意高揚のためのアニメ・実写映画である。その内容は、アメリカを発った爆撃機隊が一路日本上空へ飛来、爆撃によってこれを滅ぼすというものである。ミッキーマウスも航空兵として登場し、日本の零戦を撃墜して見せる。またディズニー的フルアニメーションによって、米軍機が勇ましい鷲の姿と変じるのに対し、日本列島はタコの姿に変じるという趣向となっており、ウォルト・ディズニー本人が常に浴び続けている人種差別姿勢の一例として批判も多� ��[27]

1946年公開の『南部の唄』に登場し、楽しそうに「これまで何にも悪いことなんて、おらたちにゃありゃしませんでしたよ」と歌ってみせる黒人の「リーマスおじさん」は、「白人に囲まれ幸せに暮らす」という「美化された黒人奴隷(happy slave)の典型である」として「全米黒人地位向上協会‎」から猛抗議を受けている。『国民の創生』と併せた同団体や黒人団体の抗議は、同作品の再上映やソフト化を阻止し続けている。ウォルト・ディズニー社長は、同年アトランタ[28] で行われたプレミアム封切りイベントに、「リーマスおじさん」役の黒人主演俳優ジェームズ・バスケットを出席させなかった。

1948年に出版された『Mickey Mouse and the Boy Thursday』(現在絶版)は、ミッキーマウスが、西アフリカからやって来た猿のように描かれる黒人のステレオタイプに出会う話である。ミッキーマウスはこの少年を「言葉もしゃべれない哀れな本物のアフリカ原住民」と呼び、「みんなに見せびらかしてやらなくちゃな」と大喜びし、我慢強くも「分別」を教え込もうとする。

1950年公開の、シャルル・ペローおよびグリム兄弟で知られる『シンデレラ』では、義姉2人がガラスの靴を履く際にそれぞれ踵と指を切断、終盤で義母と義姉が鳩に目を潰されるという原典での残酷描写が削除され、始終シンデレラのみにスポットが当てられている。さらに50年以上経過してから原作には存在しない続編を作った。

1953年公開の『ピーター・パン』ではタイガー・リリーの父親である酋長が、インディアンの「野蛮で残酷なステレオタイプである」とされ、「真っ赤な肌」をしたインディアンたちや、その風俗文化のでたらめな描き方と併せて強い批判を受けている。

1955年公開の『わんわん物語』に登場する「ずるくて意地悪なシャム猫」の「シーとアム」は、東洋人に対する人種差別主義の象徴としてしばしば例に挙げられるキャラクターである。彼らは「出っ歯」で、「吊り目」で、「大袈裟なアクセント」でやかましく喋るが、そのアクセントはタイ語の典型である。ディズニー社は30年余り経った後にも『チップとデールの大作戦』に全く同様のシャム猫のキャラクターを登場させ、強い批判を浴びている。

1959年公開の『眠れる森の美女 (アニメ映画)』は、複数伝承が存在する『眠れる森の美女』(正しくは『いばら姫』)を原作とするが、伝承での共通項であった「妖精」が「魔女」となり、13人から4人に変更[29]。魔法使いによって城ではなく森の中で隠されて育ち、眠りの期間が大幅に短縮されたうえ、伝承では「誕生会で招待されなかった逆恨みからの仕返し」だけだった魔女の目的が「王国の支配」に改竄されており、伝承では終盤まで出番のない王子が、なぜか主役級の大活躍を見せている。

1967年公開の、『ジャングル・ブック』は、公民権運動真っ盛りの中で公開され、主人公モーグリの扱われ方が異人種を排除する人種差別主義の暗喩であるとして、黒人団体、ユダヤ人団体ほか人権団体、識者から猛抗議を受けている。モーグリは東洋人、猿のキング・ルイは黒人のステレオタイプであるとの批判も強い。

1989年公開の、悲恋物語として知られるアンデルセン原作『人魚姫』を用いた『リトル・マーメイド』にいたっては、人魚姫が王子と結婚する[30]ハッピーエンドに改竄したうえ、原作には存在しない前編と続編を作った。アリエルが家族を捨てて王子の下に出奔する結末については、多くの女性団体から抗議を受けており、ディズニー社は以後、「より慎重に女性の役割について考える」と表明した。2年後の『美女と野獣』では、ディズニー社は女性の映画脚本家を雇い、「主人公のベルは現代的な女性であり、活動的なフェミニストにしました」と表明している。また、本作に登場する蟹のセバスチャンはジャマイカ訛りで喋り、主人公アリエルを「仕事もなく、働く必要のない海の世界へおいでよ」と誘う。『Cracked』は、このセバスチャンの「ジャマイカ訛りのキャラクター」を魅力的に描きながらも「どんちゃん騒ぎが大好きな怠け者」という人種・民族� ��ステレオタイプに当てはめるディズニーの反人権的指向を批判している。

1991年公開の、フランスの異類婚姻譚を原作とした『美女と野獣』では、伝承の舞台は裕福な家庭と野獣の城の往復のみだったものが、商人の父親が風変わりな発明家に変えられ、経済基盤が不明な村外れの一般家庭となっている。二人の姉は登場せず、「原典に存在しない粗暴な求婚者の登場」「村人全員による野獣狩り」を追加。王子には魔女の呪いが付属し、「原典に登場しない召し使いが、言葉を話して歩き回る魔法の食器家具と共に過ごしている」など原典のストーリーとは全くの別物になっている。さらに原作には存在しない続編を作った。さらに「野獣」は、原典とは異なって乱暴な性格が強調されており、これを「ヒロインのベルがその愛情で優しい男性に変える」という内容に改竄されている。これに対し人権団体「ニ ュー・インターナショナリスト」は、「相も変らぬディズニーのステレオタイプなヒロイン像」への批判と併せ、「これは若い女性への別の危険なメッセージです。ベルが現実世界の人間なら、彼女はほぼ確実に夫から虐待を受ける妻になるでしょう」と指摘、警告している。


どのようにビールのPONを再生しない

1992年公開の、『アラジン』では、主題歌の「お前の顔が気に食わなきゃ耳を削ぎ落とすだろうさ」などの歌詞が、アラブ人に対する蔑視・偏見表現であるとして、「アラブ系アメリカ人反差別会議(ADC)」から猛抗議を受け[14]、翌年発売されたVHSや後年のDVDでは、歌詞の一部を差し替えているが、ディズニー社は当初この抗議を黙殺する姿勢を取った[31]。ディズニー社は3年後の『ポカホンタス』でも、挿入歌の歌詞内容で同様の問題を起こし、インディアン団体から猛抗議を受けている。またアラジンやジャスミンは「英国式の英語」を話し、肌が白く描かれているのに対し、敵役のジャファーの肌は茶色く描かれ、「汚い外国風訛りの英語」で話すことなどが、人種差別の表れであるとして猛抗議を受けている。さらに原作には存在しない続編を作った。

1994年公開の『ライオン・キング』では、善玉である主役のライオンはジョナサン・テイラー・トーマスや、マシュー・ブロデリックといった白人の声優が標準的なアクセントの英語で台詞を喋り、悪役扱いのハイエナは、ウーピー・ゴールドバーグをはじめとするアメリカの都市層の「黒人訛り」、またチーチ・マリンによる「ラテン訛り」で喋ることが黒人やメキシコ人への蔑視、人種差別であるとされ、雌のライオンもただ雄のライオンの助けを待つだけの、いつものディズニーのステレオタイプな女性キャラクターであると批判されている。

1995年公開の『ポカホンタス』では、大本となるジョン・スミスの記述から大きく逸脱し、ポカホンタスを幼女から民族考証無視の妖艶な衣服をまとった国籍不明の若い女性に変更し、スミスを王子様のような美男子に描いている。なお、ベースにしたジョン・スミスの記述そのものも、白人社会にとって都合のよい内容で書かれており、インディアン側から根強い非難を受け続けている逸話であり、これらの事情を無視した過度な美化内容から「ディズニーはポカホンタスとポウハタン族を食い物にした」「史実を無視し、インディアンのステレオタイプを助長する差別的な映画だ」として、当該部族のポウハタン族のみならず、全米のインディアン部族と団体から激しい抗議と批判を受け続け、ポカホンタス商品の不買運動にまで至っ ている。また、「このポカホンタスの顔のモデルは黒人のナオミ・キャンベルではないのか?」という批判は、制作時からインディアン・黒人団体から受け続けているもののひとつである。

1997年公開の『ヘラクレス』のもととなったギリシア神話は、神々と人間とのおおらかな交流を背景に「ゼウス神と人間の娘との間に生まれた半神半人の英雄ヘラクレスが、ゼウス神の妻ヘラの妬みと怒りを買い、ヘラから様々な難行を試練として負わされる」というのが骨子である。ところが、ディズニーはこれを反キリスト教的不倫物語として独自の判断で不適切とし、ヘラクレスを「ゼウス神と正妻ヘラとの実子」という、全くオリジナルな物語に変え、ギリシア神話を改竄してしまった。これに対し、ギリシア神話学者を始めとする学会・教育者、ギリシア神話ファンたちが「子供たちに間違ったギリシア神話を教えることとなる」として猛反発。批判を受け続けている。

1998年公開の『ムーラン』では、ムーランは結局のところ、「英雄である男性と結婚することが人生の一番幸福なことだ」という普遍的なディズニーの描く女性像の「いつものステレオタイプである」として批判を受けている。「ニュー・インターナショナリスト」は、現実のムーランは恋愛などしておらず、都合よく改竄されたこの『ムーラン』におけるさまざまな歴史的、性差別的な「ひずみ」のレベルは「事実上、 『ポカホンタス』のものと等しい」としている。冷酷な悪役であるフン族が、なぜか黒人を思わせる黒い肌で描かれていることも、黒人差別の表れであるとして批判が強い。「胴長短足」、「吊り目」、「高い頬」などの人物描写についても、白人視点からのステレオタイプな東洋人像として批判が多い[32]

1999年公開の、『ターザン』では、アフリカを舞台とする物語であるにもかかわらず黒人が無視され、劇中で描かれていないことが批判されている。

2009年公開の、ディズニー映画初の黒人ヒロインを扱った『プリンセスと魔法のキス』では、黒人社会から「ヒロインの髪が縮れ毛でないこと」、「ヒロイン、王子が黒人ではなく、カエルの姿でいる必要性」、「王子の肌の色がヒロインよりも薄いこと」、「ホタルのセリフ回しの、『南部の唄』での"リーマスおじさん"との類似」などについての疑問、批判が相次いでいる。声優を務めたオプラ・ウィンフリーは、これらの批判を踏まえ、「ティアナは恐らく、ディズニー最後の黒人のお姫様になるでしょう」とコメントしている[33]

その他ディズニー社に対する各界からの批判・抗議はこちらも参照のこと(→Criticism of The Walt Disney Company)

[編集] 著作権侵害に関する批判

中には「明確な著作権のある近代作品」をモデルにしたアニメーションもあり、こちらは抗議だけでなく実際の裁判問題が発生している。

近代の作品で、原作者A・A・ミルンからキャラクター使用などの契約をしたイギリス童話「クマのプーさん」は、元絵の主人公やキャラクターをアメリカテイストに変更したり、勝手にストーリーを作り続けるなどして原作者とイギリス本国から裁判を起こされている。

2003年には、『ファインディング・ニモ』が、「自書の『Pierrot Le Poisson-Clown』の盗作である」として、フランス人作家Franck Le Calvezから提訴され、翌年にわたっての係争となっている。

マージェリー・シャープの「ミス・ビアンカ」シリーズを頂いた『ビアンカの大冒険』、エドガー・ライス・バロウズの「火星のプリンセス」(火星シリーズ)を頂いた『ジョン・カーター』に至っては、権利関係がどうなっているのかは全く不詳。

日本作品では、盗作騒動として以下のような指摘がされ、内外で問題に挙げられている。

ディズニー社は、この作品の公開前に浴びせられた、『ジャングル大帝(Kimba the White Lion)』からの盗作疑惑に基づく内外からの批判に対し、「手塚治虫という人物も『Kimba the White Lion』という作品も、一度も聞いたことがなかった」と、手塚の存在そのものを無視するコメントを発表した。しかし、この『ライオンキング』の企画時の題名は、『ジャングル王(King of the Jungle)』だった[34]
こちらも参照のこと(→Atlantis in art, literature and popular culture)

2006年3月10日には、映画企画の題名が、ロサンゼルスの暴走族集団ヘルズ・エンジェルスから「我々のグループ名『Wild Hogs』の商標ロゴとマークを盗用している」として著作権侵害訴訟を起こされている[35]

「明確な原作がない独自のストーリー」としては、映画会社ピクサー・アニメーション・スタジオとの協同作品があるが、これについてはディズニー作品というよりも、最先端のCG技術を持ったピクサーによる別会社作品として、ディズニー作品としての類似点は見られない(役割分担として配給や販売促進を担当)。しかし、同会社をディズニーが買収したことにより、「原作使用を訴えられるので今度は映画会社そのものを取り込んだ」というような内容で批判されている。

[編集] ウォルト・ディズニー社と人権問題

全世界規模で事業を展開するディズニー社であるが、作品そのものではなく、人権抑圧・侵害[36]と並行した多国籍企業としての事業拡大への抗議批判も多い[37]

[編集] ディズニー社による児童奴隷労働

ディズニー社が、自社の映画と連動した玩具や衣服の商品化を始めて行ったのは、1937年の『白雪姫』の公開に合わせてのことだった。結果は驚くべきものであり、この年の末までにディズニー社は、この映画の関連商品から、800万ドル(当時)を稼ぎ出したのである[18]。ウォルト・ディズニーは前年の1936年に、「我々の主要な観客は女性である」とコメント。ウォルトの死後、低迷期を経たディズニー社は、1980年代に「主要な観客は彼女らの家族である」とした。こうして、ディズニー社はその言葉通り、幼い女児を対象とした映画作りと、これに合わせた商品開発を連綿と続けるに至った[19]

こうして「家族向け」に制作されるディズニー社の映画作品における、「キャラクターグッズ」の生産工場は、東南アジア、中南米、中央アジア、中近東、東欧などの発展途上国を拠点として、約3000の工場と数千人の労働者を擁しており、児童労働、社会保障無視、給料遅延、有害な溶剤や材料からの健康被害などの常態化、その労働環境の劣悪さが批判されている[38][39][40]

ディズニー社から正式ライセンスを受けたこれら「労働搾取工場(Sweatshops)」には、「Nathan J. Company」、「Too Cute」、「L.V. Myles」、「Classic Apparel」、「Keyhing Toys」、「Eden Group Mamiye Brothers/American Character」、「Victoria Garment Manufacturing」などがある。これらの工場は労使間の規制が厳しく、労働者は賃金交渉ができない仕組みになっている。またそもそも賃金自体が違法なレベルである。これらの工場では、児童労働者の雇用拡大のために、成人労働者の多くを解雇している。児童労働者のほうが、より低賃金かつ従順な労働力となるからである。

1995年、アメリカ連邦政府の調査機関は、ロサンゼルスの2つのディズニー搾取工場を強制捜査した。うちひとつの「Nathan J社工場」は、12歳程度の子供向けの衣服の製造のために、同じ年頃の児童を働かせていた。もう一方の工場「Too Cute」は、タイの密航請負業者と結託し「Too Cute(可愛過ぎる)」とのラベル商品の製造にタイからの密航者(業者から借金している)を充て、児童を含む彼らに事実上無報酬の奴隷労働を強いていた[36]

1998年、アメリカのNGO組織「人と労働者の権利を支援する国際労働委員会(NLC)」は、ハイチにおけるディズニーのキャラクターグッズの生産工場が、ハイチ人の労働者に時給60セント[41]の条件を呑ませようとしているとし、また「人間扱いされていない」とのハイチ人労働者の声を伝えた。 NLCは、ディズニー社の経営陣に対し、「少しは人間性を見せてほしい」と要求している。このハイチの工場では、労働組合を作ろうとした従業員150人が即座に解雇されている。またNLCは前年の1997年に、メキシコ国境のアクーニャにある『ヘラクレス』や『ライオンキング』、『101』などのキャラクターの子供用シャツの縫製工場「Classic Apparel」を調査し、強制的な残業、清潔な飲料水の不足、トイレ休憩の制限を報告している。作業場はネズミが走り回る不潔なもので、飲料用水道は便所の脇にあり、この水を飲んだ多くの女性従業員が罹病していた[42]


2001年12月、カリフォルニア州にあるディズニー傘下のグッズ工場「KTB社」で、7歳から15歳の子どもを含む約800人の非白人系従業員が、時給1.35ドル(日本円で150円にも足りない)でディズニーアニメのキャラクターグッズの生産に従事していることが明らかになった[43]。ディズニー社は当初知らぬ存ぜぬの姿勢を採ったが、後に労働者たちに対し補償金の支払い表明を行っている。また香港でも同様に、タコ部屋によるわずか5000円程度の月給での、児童を含む休日なしの1日18時間労働実態が香港キリスト教工業委員会によって報告されている。マカオでは年休なしの1週間109時間労働を強いられている従業員の時給が約10円だった。対するディズニーCEOマイケル・アイズナーの月給(役員報酬)は、この時期で約8億5千万円だった[44]。また、現在のディズニーCEOロバート・アイガー(Robert Iger)の場合は2071万ドル(20億円超)である(2008年度報告)。

2002年、ベトナムでの、「マクドナルド[45] のディズニーキャラクターのおまけ玩具(ハッピーセット)」の生産工場「Keyhing Toys」では1800人の従業員中90%が10代の少女たちであり、劣悪な作業環境の中、200人の女性従業員がアセトン被害で慢性的な生理不順や頭痛に苦しんでいるが、工場側は一切の待遇改善、健康保障を拒絶している。また、工場のマネージャーは、これら児童、女性従業員に日常的に体罰を加えていた。この「Keyhing Toys」工場やミャンマーの工場従業員の時給は6セントだった。こういった労働搾取工場の従業員は、ほとんどが10歳から30歳までの女性・児童であり、彼女らの解雇を恐れての妊娠回避の奨励や、工場責任者からの愛人関係の強要、また60セントから35ドルまでの頻繁に課せられる「罰金」制度、強制残業などによる奴隷労働が、これらアジアの搾取工場では一般的とされている。インドネシアの工場では、子供たちが逃げ出さないよう、出入り口が針金で施錠されていた。タイの「Eden Group」は、成人従業員1145人を解雇し、これを児童従業員に切り替えている[36]

ここで注意したいのは、ウォルト・ディズニー社が「ユニセフ」が掲げる「児童労働と性的搾取からの保護を含む、子供の権利保護」で、最も活動的なメンバー組織だということである。ディズニー社はこれらの搾取工場の違法状態をすべて把握しているにもかかわらず、自社のキャラクター製品の生産のためにこれら児童奴隷の搾取工場を使用し続けているのである。以下に挙げる男女は、ウォルト・ディズニー社の歴代理事であり、こうした「児童奴隷労働を黙認することで、不当な利益を得続けている」として多数の団体や個人から、国際的な糾弾を受け続けている当事者である。

Susan Arnold、Robert Iger、Monica C. Lozano、John E. Bryson、Steve Jobs、Robert Matschullat、John S. Chen、Orin C. Smith、Fred Langhammer、John E. Pepper, Jr.、Judith Estrin、Aylwin Lewis

「人と労働者の権利を支援する国際労働委員会(NLC)」のチャールズ・カーナガンは、「ディズニーのシャツを作っている人々は、言語に絶する悲惨さの中で生きている」とコメントし、ハイチの子供たちは『ノートルダムの鐘』、『ポカホンタス』、『ライオンキング』、「ミッキーマウス(「子供のためのミッキー」ブランド)」の衣類、香港とベトナムの子供たちはハッピーセット、中国の子供たちは『リトルマーメイド』、『トイ・ストーリー』、および「ミニーマウス物」を作らされており、これらの工場では満足な換気設備もなく、また防毒マスクも支給されず、有害な溶剤の蒸気吸入によって、すでに3人の労働者が死亡したと報告している。また、アメリカのTV報道番組「NBCニュース」では、ジョー・アレンによって、「� ��サンゼルスの工場では子供たちは時給6セントで働かされており、たいていの場合、これらの児童労働者たちは有機溶剤によって手を腐食されている」、「インドネシアでは12歳前後の子供が、ぬいぐるみの詰めもの作業をさせられており、工場所有者は『子供のほうが従わせるのがより簡単なので、労働力として子供を使うほうがいい』と誇らしげに語った」との実情が報じられている[46] 。『ポカホンタス』や『眠れる森の美女』などのキャラクターシャツの搾取工場としては、上記の国の他にマカオ、ホンジュラス、ビルマ、バングラデシュなどがある。ディズニー社の販売する『リトルマーメイド』のティアラとスティックの玩具は、これらの国の物価を吊り上げるまでの経済的影響を与えている。

2000年代に入って、シャーリー・スレシンジャー(Shirley Slesinger Lasswell)[47] はNLCと共同で、これらディズニー搾取工場に対する改善要求を開始、最晩年まで抗議を行っている。また、ディズニー製品のハイチ工場の責任者が「より安い生産拠点」として中国に拠点を移すと発表した際には、米国政府はマイケル・アイズナー宛てに労働条件改善を促す親書を送ったが、アイズナーはこれを無視。ハイチの工場は閉鎖縮小され、中国への移転が行われた[48]

[編集] 日本法人


[編集] 関連項目

  1. ^ a b c d e f g h i j ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー有価証券報告書(2012年3月29日関東財務局提出)
  2. ^ The Walt Disney Company - ニューヨーク証券取引所
  3. ^ クラウス・ベルナー&ハンス・バイス著『世界ブランド企業黒書 人と地球を食い物にする多国籍企業』2005年、明石書店、ISBN 9784750321400
  4. ^ 『ディズニーに勝利した後、グループは借家を失う(After Victory Over Disney, Group Loses Its Lease)』(ニューヨーク・タイムズ紙、2010年3月9日付記事)
  5. ^ ジョセフ・メン(Joseph Menn)『結局そのネズミは誰のものなんですか?』 ロサンゼルス・タイムズ2008年8月22日付
  6. ^ 著作権を保持できれば、キャラクターやグッズの売上に対するライセンス料やロイヤリティなどの名目で多額の金銭を徴収できるが、これらのキャラクターや作品の著作権が消滅すると、ライセンスによる金銭の徴収ができなくなるため、多大な経済的損失を伴うことになる。一方、仮に著作権が消滅しても、商標権(作品名・キャラクター名・ブランド名など)その他の知的財産権で保護することは可能であるため、完全に全ての権利が消滅するわけではない。
  7. ^ ウォルト・ディズニー・ジャパンのウェブサイト内にある著作権・商標において、各々の作品における著作権や他社の商標について記載されているが、自社の著作権・商標権については明確な記載がない。
  8. ^ 鹿児島県阿久根市では当時の市長・竹原信一の方針により、「クマのプーさん」「リトル・マーメイド」「ミッキーマウス」が取り入れられた壁画が官公署の壁に描かれたが、これに関しては"あるという話は聞いている。許諾はしていないし申し込まれても認めない"。『ミッキー、ピカチュウ…著作権侵害?アート事業も修正へ阿久根市』 西日本新聞2011年1月19日
  9. ^ 『NHKスペシャル 変革の世紀(3)「知」は誰のものか ~インターネット時代の大論争~』(2002年7月14日放映)
  10. ^ ディズニーランド自体が「夢と魔法の王国」(Dream & Magic kingdom)を称している
  11. ^ a b 『子供映画におけるステレオタイプと人種差別(Stereotypes & Racism in Children's Movies)』(Libby Brunette、Claudette Mallory & Shannon Wood共著、「児童教育のための全米協会(NAEYC)」刊)
  12. ^ キリスト教各派からも批判抗議を受けている(→Criticism of The Walt Disney Company)
  13. ^ a b c 『ディズニーの人形たち(Disney's dolls)』(『NI』誌、1998年12月号、Kathi Maioによる論評)
  14. ^ a b 『こいつは人種差別主義者だ。だけど、ねえ、それがディズニーなのさ(It's Racist, But Hey, It's Disney)』(『ニューヨーク・タイムズ紙』、1993年7月14日付記事)では、「アメリカでの人種的ステレオタイプ」として、「貪欲なユダヤ人」、「卑劣な中国人」、「馬鹿なアイルランド人」、「怠惰な黒人」が例に挙げられている
  15. ^ 『ネズミの罠、ディズニーの夢のマシンの中で("The Mousetrap" Inside Disney's dream machine)』(『NI』誌、1998年12月号)
  16. ^ 『ポカホンタス・パラドックス、教育者のための訓戒的物語(The Pocahontas Paradox: A Cautionary Tale for Educators)』(Cornel Pewewardy著、1996年、『ナバホ教育ジャーナル』初出)
  17. ^ 「YouTube」の『Disney and how they portray racism through sound』も参照されたい
  18. ^ a b 『ディズニーを再考する:個人のコントロール、公的な規模(Rethinking Disney: Private Control, Public Dimensions)』(Mike Budd、Max H. Kirsch共著、Wesleyan社、2005年)
  19. ^ a b 『良い女の子と邪悪な魔女:ディズニーの主要なアニメーションの中で変遷する女性像、1937年~2001年(Good Girls and Wicked Witches: Changing Representations of Women in Disney's Feature Animation, 1937-2001)』(Amy Davis著、John Libbey Publishing刊、2007年)
  20. ^ 『シーク教徒がターバンを被る権利について、ディズニーを告訴』(ワシントン・タイムズ、2008年6月18日付記事)
  21. ^ 『ディズニー映画は反ユダヤ主義と人種差別を促進しているのか?』(ハアレツ紙』、2009年8月8日付記事)
  22. ^ 『Cracked』
  23. ^ 『CNBC』(2010年3月10日付記事)
  24. ^ このカラス達のリーダーは、実際に「ジム・クロウ」という名前である
  25. ^ 南部黒人の訛りの一例として、「eachother」を「brotha」と呼んでいる
  26. ^ 『ディズニー映画と人種差別』(PBworks)
  27. ^ 『空の戦争史』(2008年、講談社現代新書、田中利幸著)
  28. ^ 黒人から「黒人奴隷と白人農場主を美化している」として批判の強い『風と共に去りぬ』の舞台である
  29. ^ 作画の都合(人数が多いと作画の手間と費用がかかるため)と、 キリスト教では13 が忌み数であることへ配慮する意味がある。
  30. ^ 原作では、人魚姫は王子の愛を得られず、また人魚姫も王子を殺せず人魚に戻れなかったため、泡となって消えた。
  31. ^ 『"アラジン"がアラビア人を苦しめかき回す』(『エンターテインメント・ウィークリー紙』1993年2月5日付記事)より。「EW」紙は、この『アラジン』を「これまでに最も問題の多い25の映画」(The 25 Most Controversial Movies Ever)のリストの一つに挙げている
  32. ^ 『ディズニー映画と人種差別』(PBworks)
  33. ^ 『The Peoples News.com』(2009年6月2日、Bill Matthewsによる論評)
  34. ^ 『ロサンゼルス・タイムズ紙』1994年7月13日付記事
  35. ^ 『ディズニーの映画企画がヘルズ・エンジェルズから訴えられる』(『ニューヨーク・タイムズ紙』2006年3月11日付記事)
  36. ^ a b c 『ディズニー、ネズミの裏切り:欲望、不正、そして危険にさらされる子供たち(Disney: The Mouse Betrayed: Greed, Corruption, and Children at Risk)』(Peter Schweizer著、Regnery Publishing社、1998年)
  37. ^ クラウス・ベルナー&ハンス・バイス著『世界ブランド企業黒書 人と地球を食い物にする多国籍企業』(2005年、明石書店)
  38. ^ 『Sweated Work, Weak Bodies: Anti-Sweatshop Campaigns and Languages of Labor』( Daniel E. Bender著、Rutgers University Press、2004年)
  39. ^ 『Sweatshop USA: The American Sweatshop in Historical and Global Perspective』(Daniel E. Bender、Richard A. Greenwald共著、Routledge社、2003年)
  40. ^ 『Unraveling the Garment Industry: Transnational Organizing and Women's Work』(Ethel C. Brooks著、ミネソタ大学刊、2007年)
  41. ^ 2005年の「IHS児童奴隷労働ニュース」による報告では、最高級待遇で時給28セントに下げられている
  42. ^ 『ネズミのための労働(Working for the rat)』(『NI』誌、1998年12月号)
  43. ^ カリフォルニア州法での労働者の最低賃金は、時給6.25ドル(当時)であり、完全な州法違反である
  44. ^ 『ニューヨーク・タイムズ紙』2001年12月の連続記事
  45. ^ マクドナルド社も「児童奴隷労働」によって国際的な抗議批判を浴びている多国籍企業の一つである
  46. ^ 『ディズニー、児童労働違反の王国(Disney - the Kingdom of Child Labor Violations)』(「anomalies unlimited.com」)
  47. ^ 「クマのプーさん」のアメリカでの権利者の妻である
  48. ^ 『ウォルト・ディズニー社における児童奴隷労働(Child Slave Labor in the Walt Disney Company)』(「IHS児童奴隷労働ニュース(IHS Child Slave Labor News) 」2005年11月、Frederick Koppによる報告)

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